2009年1月8日木曜日

食料力をつけよう

Escaologistの皆様

明けましておめでとうございます。

昨年12月8日付で、HPエスカオロジー研究所、“Institute for Escaology” を立ち上げることができました。目玉は「Online journalとしてのInternational Escaology」です。最高サイエンスアドバイザーには、我が恩師(米国での)Dr. Gordon Satoをお迎えすることができました。Gordonは米国アカデミーの会員であり、細胞生物学での偉業だけではなく、Sustainable Agricultureを東アフリカのEritriaに根付かせた功績が認められ、Rolex賞とBlue Planet賞の栄誉に輝いておられます。是非一度 http://www.escaology.com/ にアクセスください(Google検索にて)。

エスカオロジー研究所のスローガンとして「食の持続性、そして安全安心」を掲げています。意図は、食の安全や安心は重大関心事ですが、食の持続性が確保された上でのことであるという根底を忘れて(横に置いて)討議されているように思えてなりません。持続性のことを考えれば、別の視点の安心という感性が育てられるはずです。少なくとも、保存料や殺菌剤が、食中毒を回避し、廃棄量を減らすのに貢献していることを理解できるはずです。

同様なスタンスでGM作物も重要です。何しろ、農業政策とは別に、自国民を養えるに十分な国土を保有していないのですから。農産国に「自国民を養う必要があるので、輸出量を減らします」と言われたときに、返す言葉があるのでしょうか。「では、GM作物で凌ぎますから」と言えるか言えないかは大きな違いです。こういった対抗できる力が持てるような研究開発力は、知財も含めて保有していなければ国は滅びてしまいます。エスカオロジーではこれを抑止力と呼んでいます。

というような視点で「食料力を付けよう」を年頭のメッセージとしています。

とはいえ、実は、年末の数日は気力がなくて、ぼーっとしていました。NEDOのPeer-reviewの予定が変わってなかったらどうなっていたか。でも、元旦夜に、ジャズバイオリン(Yu-Ma)のライブに行って、少しましになり、3日からは回復しました。要するに気力の問題なのでしょう。

また、一昨夜は、いつもやっている睡眠薬代わりの雑読を、その日手に入れた「奇跡のリンゴ」で始めたのですが、眠ら(れ)ずに読み切ってしまいました。「ヒトが育種してきたリンゴの木を10年かかって野生に戻した」という苦労話のノンフィクションなのですが、妙に興奮しました。自己分析するならば、多分「自然とどのように対峙するか」を原点としてモノの考え方(哲学)を構築しようとしているエスカオロジーを揺さぶっているような気がしてならないからだと思っています。もし、読まれた方がおられましたら、是非感想を聞かせて下さい。少し動揺がおさまるかもしれません。

本年は、もう少し頻繁にブログを更新していこうと思っておりますので、何卒よろしくお願いいたします。

一方で、今年は色々な分野で変革の年になるかと思いますが、皆様是非生き残りましょう。今こそ、長期的展望が運命を左右するのではないでしょうか。                ---以上(松尾:1月8日)